喜多方市の中心部を南北に流れる「田付川」の東側に位置する小田付地区は、喜多方市の中心市街地として、西側に位置する小荒井地区と共に栄えてきました。
天正10年(1582)町割りが行われ、領主の統制のもと流通を促すため定期市が近村から移されました。小田付地区(小田付村)は定期市で賑わい、豊富な伏流水と土蔵の保存性の高さを利用した酒・味噌・醤油の醸造業が発展しました。こうした定期市の開催と生業の発展が在郷町としての発展形成を促し、現在でも近世末期の短冊状の地割の上に多様な土蔵が並ぶ特徴的な歴史的風致を形成していることから、重要伝統的建造物群保存地区の選定を受けています。